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ヘリウム液化機について
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最も低い沸点(4.2K=ー268.8℃)をもつ液体ヘリウムは、冷蔵庫やルーム・クーラーに用いられるフレオンガスのように、 ただ単に圧縮し高圧にするだけでは作ることはできません。 そのためには、ヘリウムガスを高圧にしたのち、次の原理的に異なる2つの方法を組み合わせ液化を行います。
イ
膨張エンジン:高圧ガスを高速タービンを通じ断熱膨張させ、 そのタービンにより外部に仕事をさせるとガスの温度が降下します。 (2台のタービンを用いて12Kまで低温を作る)
ロ
ジュール・トムソン(JーT)膨張:ー233℃以下 (〜40K:逆転温度)に冷却されたガスを自由膨張 させると、熱は内部エネルギーに転化し、 ガスの温度は降下し液化します。
当センターには、2台のヘリウム液化機があります。 これらの液化機は低温で毎秒3000回転の高速回転をするガス軸受型タービン2基と、 JーT弁で構成されています。第二低温棟の液化機は、液化したヘリウムを大気圧に保つためのイジェクター・ポンプを持ち、 圧縮機吸入圧を高めることにより、圧縮機の大きさを40%減らしているのを特徴としています。
第二低温棟液化機
液化機
:直列2段膨張タービン SULZER TCF 200
液化能力
:300 L / H
液化機用循環圧縮機
:油スクリュー式 前川製作所 2520Cー51
ガス吐出量
:2900Nm3 /H
バッファータンク
:6m3
液化ヘリウム貯槽
:3000L
第三低温棟液化機
液化機
:並列2段膨張タービン Air Liquide CB 20
液化能力
:160L / H
液化機用循環圧縮機
:油スクリュー式 前川製作所 2520Cー15
ガス吐出量
:2250Nm3 /H
バッファータンク
:570Nm3
液化ヘリウム貯槽
:2400L 及び 2000L
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