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研究開発



J-PARC・ニュートリノビームライン用超伝導電磁石の開発

 現在KEKでは、日本原子力研究所(原研)と共同で原研東海研究所の敷地内に大強度陽子加速器(J-PARC)を建設中です。 この施設の一部として、大強度のニュートリノビームを岐阜県神岡にあるSuper-Kamiokande検出器へむけて打ち出すためのビームラインが計画されています。 このビームラインでは、50GeV加速器から取り出した陽子ビームを神岡方向へ向けるために約90度ビームを曲げなければならず、限られた敷地内で達成するためには超伝導電磁石システムが必要不可欠となります。

 この超伝導システムの開発を、当低温センターが担当しています。現在開発中である超伝導電磁石の構造上最も大きな特徴は、 二極・四極複合磁場を形成するコンバインドファンクション型超伝導電磁石を採用している事です。 従来、二極と四極が別々に作られていた電磁石を一つの電磁石にまとめる事により電磁石台数を少なくする事ができ、経済性に優れています。 複合型構造の採用の他にも、プラスチックカラーの採用や特殊な保護システムを必要としない安全設計など、経済性を高めるいくつかの工夫がなされています。

J-PARC計画に関する詳細は→ J-PARC ホームページ


図1:現在開発中の二極・四極複合型超伝導電磁石の断面


図2:FEMによる二極・四極複合型超伝導電磁石の磁場計算結果




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